前回のブログで書かせていただいていた、このセミナーに参加してきました。
親と子どもの話を聞こう
―複言語・複文化を生きる7人の語りー
詳細は以下のブログご覧ください。
複言語環境において、子供はどのように育っていくのか、マインドの変化は、どんなところが大変だったのか、楽になってくるターニングポイントは? 親として特にケアしたところは、苦労したところは?などなど大変たくさんのことを学ばせていただきました。
国際結婚のご家庭、海外駐在ため、ご家族で様々な国に移り住むケース、お子さんをインターナショナル校で学ばせるケース、お友達、お隣さんが外国人など複言語環境は今後もっと増えてくることでしょう。
私の考えはシンプルで、とにかく息子は(今5歳)、小学校までは日本人学校で日本語の読み書きと日本の基本的な社会的なマナーを身につけてもらいたいという点。
そのあとは子供の希望や私のビジネス的なことも関係してくるので、その時に相談して決める。
タイの社会で暮すのだから、タイ語も読み書き困らないように、しっかりと。
正解はありませんし、人それぞれ環境が違いますから、ゴール設定は高く、しかしながら親のエゴにならないように、子供と共有できるワクワクするようなものを見つけていきたいと思っています。
今回、数カ国を数年毎に転勤しながら子育てをされてきた奥様のお話をお聞きしていて大変印象に残った言葉が2つありましたので、シェアします。
「子供がありのままで過ごせる場所を作る、見つけること。」
これは慣れない海外生活や言葉がまだまだ不自由な中で、インター高で学ばなければならないストレス等を日頃から子供たちは持っていて、そんなストレスを忘れさせてくれる場所作りが大切という意味です。
この方の場合、娘さんが演劇に出会い、そこでの出会いや活動がありのままで過ごせる、憩いの場となり、今では劇団の中心的な役割を果たすほどに成長なされているとのことでした。
そして、それがターニングポイントとなったのか、当初英語力や関係性で苦しんでいたインター校でも、今では個性を発揮し、勉学に課外活動にと活発に活動しておられるようです!
もう一つは、
「私達家族がいるところが、私達の故郷(ふるさと)」
海外で生まれたり、すでに日本の両親所縁の土地から離れて久しいケースだと、子供が「ふるさと」と呼べるような物理的、ここでは土地とのつながりを感じることが気薄になります。
私の息子の場合も、タイ生まれ、タイ育ち、日本には年に1−2回行く程度。おそらくふるさとはタイになりますし、だけれども日本語幼稚園で日本の教育を受けながら、タイの社会で暮らしているという環境。
いつか、友達や映画、本などでそういった自分のアイデンティティやノスタルジックな感情を持った時に、どういういう風に関わってあげればよいか?
その答えの一つとして、この「私達家族がいるところが、あなたの故郷」と言えるかなぁと。
物理的な場所ではなく、心の帰着点、
「いつでも帰っておいで」
私が日本を離れる際、両親に言われたことですが、それを今になって思い出しました。
私の場合は、物理的な土地、家と心の帰り場所としての家族というものが一致していたわけですが、海外で暮すケースとして今後はこういったケースは当たり前になってくるのではと感じました。
今回語ってくださった皆様、親御さんとしては大きな愛を持って、お子様と接され、立派に子育てなされておられましたし、お子様としては、戸惑いながらも、懸命に努力をして、立派にたくましく、成長しておられました。
テクニック、手法云々はともかくとして、家族や知人友人を種とした周りのコミュニティの太く暖かいつながりが、成功のキーなんだろうなぁと当たり前ながら再確認したのでした。
大変貴重な機会を設けてくださった深澤先生とJMHERAT運営委員会の皆様、そして今回素晴らしいご経験をシェアくださった語り手の皆様、本当に有難うございました!
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